猫のらんまるくんは、2歳ごろ、
急におしっこが出なくなって来院していました。

ストルバイト結晶という、細かい砂のような結晶が膀胱内にたくさん溜まって、
猫の細い尿道に詰まり、閉塞してしまったのです。
すぐに尿道の閉塞を解除しましたが、
血液検査で腎臓の数値がかなり悪く、
緊急入院ということになりました。

幸い、2日後には腎臓の数値はすっかり改善し、
おしっこも順調に出ているので、退院になりました。
猫のストルバイト結石の原因は、
尿がアルカリ性になることですが、
ミネラルの偏った食事、
細菌感染、
体質などがあります。
原因によって、抗菌薬や結石の溶解用の療法食で治療します。
らんまるくんの問題は、
尿石を溶かす療法食に変えることで解決しました。
療法食は、動物病院で推奨している、
ミネラルバランスを厳密に調整して、
効果を確認したご飯。
一般食に戻すと、また尿結晶がつくられ、
また詰まっちゃう可能性があり、
そうなったら危機一髪です!
しっかり続けてね、とお話し。
•••それから一年。
らんまるくん、再び、尿道閉塞を起こして来院されました!!

今回も同じ、原因は尿中のストルバイト結晶でした。
幸い今回はご家族が気付くのが早く、すぐ病院に来てくれたので、大事には至りませんでした。
ご家族にお話を聞くと、じつは、
療法食はちょっと割高なので…
「下部尿路疾患に配慮」と書いてある一般食に
変えたばかりだった。とのこと。
これは、実はよくあるパターンです•••
療法食と、一般食はやはり違って、変えると再発するケースは多いです。
「下部尿路疾患に配慮」とか書いてあると、ややこしいですよね•••

とはいえ、
猫は食いつきが悪かったり、
確かに割高だったり、
多頭飼育だったり。
療法食を続けるのが難しいこともあると思います。
尿石対策の療法食には、
粒の大きさや味の違う、種類がたくさんあります。
食事が無理なら、尿のphを調節するサプリもあります。
これらがどうしても無理なら、
定期的に尿検査や膀胱の超音波検査をして、確認した方がいいです。
尿道閉塞を繰り返して、尿道が炎症で更に狭くなってしまうと、最悪、手術しなくてはいけません。

そうならないように、らんまるくんとご家族、
力になるので頑張りましょうね!!

コメントやご相談もお待ちしてます。
