「うちの猫が3日食べない…」それ危険かも?猫の食欲不振で受診すべき症状一覧

便秘

「少し食べないだけだから様子見でいいかな?」——猫の食欲不振はよくある一方で、重大な病気の初期サインのこともあります。この記事では、今すぐ動物病院を受診すべき症状を分かりやすくまとめます。

この記事でわかること 📝
  • 猫の食欲不振ですぐ病院に行くべき症状
  • 様子見が許されるケースと、受診の判断目安
  • 猫が食べない状態が続くことのリスク(脂肪肝)
  • 食欲不振のときに病院で行う主な検査
  • 飼い主さんがやってはいけない対応(NG行動)
  • 迷ったときに早めの受診が大切な理由

すぐ病院に行くべき症状チェックリスト 🐱

次の項目に1つでも当てはまる場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 24時間以上ほとんど食べない/全く食べない
    (子猫・高齢猫は半日でも注意)
  • 水も飲まない、脱水が疑われる
    (歯ぐきが乾く、皮膚をつまんで戻りが悪い)
  • 嘔吐や下痢を伴う
    (特に繰り返す・血が混じる)
  • 元気がない/ぐったりして動かない
  • 体重減少が続いている
  • 黄疸(白目や歯ぐきが黄色っぽい)
  • 口の痛み・よだれ・口臭が強い
    (口を触られるのを嫌がる)
  • 呼吸が荒い/苦しそう
  • 高齢猫で急に食欲が落ちた
  • 持病(腎臓病・甲状腺・糖尿病など)がある

⬇️ 食欲低下と、たまの嘔吐から慢性膵炎がわかった例は、こちらも参考にしてください。🐱

⬇️ 食欲低下と、体重減少から甲状腺機能亢進症がわかった例は、こちらも参考にしてください。🐱


緊急性が高いケース🚨

以下は速やかな受診を検討してください。

  • 2日以上の完全な食欲廃絶
  • 繰り返す嘔吐・吐血、黒色便
  • 明らかな腹痛(触ると嫌がる、丸くうずくまる)
  • 異物誤飲の可能性がある
  • 子猫の食欲不振

⬇️ 誤食で緊急手術になったケースはこちらも参考にしてください。🐱


【注意】猫は何時間食べないと危険?

猫は、人や犬とは代謝の仕組みが異なるため、食事をとらない状態が続くと、体の脂肪が肝臓にたまりやすく、脂肪肝(肝リピドーシス)を起こすことがあります。
特に
数日間(おおよそ3日程度)ほとんど食べない
場合は注意が必要で、重症化すると命に関わることもあります。

私(獣医)
私(獣医)

太っている猫ほど、体脂肪が一気に肝臓へ流れ込みやすく、脂肪肝のリスクが高くなります。
そのため、「太っているから数日食べなくても大丈夫」という判断は危険です。


脂肪肝(肝リピドーシス)になってしまうと?

脂肪肝を起こすと猫はさらに具合が悪くなり、食べられなくなる悪循環が起こります。

強い嘔吐や拒絶反応で口からの食事ができず、食道や胃などに直接チューブによる、栄養給餌が必要になることもあり、回復までに時間がかかります。

私(獣医)
私(獣医)

猫がまったくご飯を食べなくなった場合は、できるだけ早く栄養補給の対応を行う必要があります。


様子見が許されることもあるケース 

環境の変化(引っ越し・来客など)やフード変更など、
食欲低下のきっかけがはっきりしており元気があって水は飲めている場合

※ただし24時間を超える、下痢などの他の症状が出た場合は受診を。


猫の食欲不振で病院で行う主な検査 🩺

  • 身体検査・問診
    体重変化、脱水、痛み、口の中の状態などを確認します。
  • 血液検査
    腎臓・肝臓・膵臓、炎症、貧血、甲状腺などを調べます。
  • 尿検査
    腎臓の状態や脱水の有無を確認します。
  • 画像検査(レントゲン・超音波)
    腹部臓器の異常、腫瘍、異物、膵臓や胆嚢の病変を調べます。
  • 必要に応じた追加検査
    甲状腺検査、膵特異的検査、感染症検査など。
私(獣医)
私(獣医)

猫の食欲低下の原因は非常にさまざまです。
食欲低下が急に起きたのか、徐々に進んだのか、何かきっかけがなかったかなどを飼い主さんから詳しく伺い、丁寧な身体検査を行ったうえで、必要な検査を判断していきます。

⬇️ 口が痛くてご飯が食べにくくなったケースはこちらも参考にしてください。🐱


自宅でのNG行動❌

  • 無理に食べさせる
  • 人用・市販の吐き気止めや胃薬を使う
  • 受診を先延ばしにする
私(獣医)
私(獣医)

猫は体調不良が分かりにくい動物です。
「食べていないけれど、いつも通りだから大丈夫」と思わず、早めに受診することで、回復も早くなることが多いです。


まとめ 🌼

猫は体調不良が分かりにくい動物で、食欲不振も軽く見られがちですが、時間が経つほどリスクが高まる病気もあります。
気づいたときには、すでに体重が大きく減っていたり、脱水が進行していることも少なくありません。
さらに猫は特有の代謝の仕組みにより、まったく食べない状態が続くと脂肪肝(肝リピドーシス)を起こしやすく、治療がより難しくなることがあります。
迷ったときは、早めの受診が安心につながります。

※本記事は、獣医師としての臨床現場での経験に基づいてまとめています。
個々の動物によって症状は異なりますので、気になる場合は動物病院での診察をおすすめします。

参考文献

Merck Veterinary Manual
Feline Hepatic Lipidosis.

WSAVA Global Nutrition Guidelines
Nutritional management of cats with anorexia and hepatic lipidosis.

猫の肝リピドーシス(脂肪肝)
日本小動物獣医師会雑誌/日本獣医師会雑誌 総説

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